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アイスランド・エアウエイブス2016(5)ムーム結成20周年記念奇跡のライブ、私はアイスランド大統領官邸にお呼ばれ

 アイスランド・エアウエイブスの2日目の前回のブログはこれ。ブログにはいろいろ書いてますが、フェスを見て回ることには葛藤がつきまといます。というのも、フェスには250組のアーティストが出ているのに、一日どう使ってもこなす事ができるのは、オフ会場も入れて15組程度が限度。なのになのに、この年はオーケストラを使っての大ホール・ライブが毎日続き、それをゆっくり見ていると、3-5バンドくらい飛ばすことになり、効率が悪い。もちろん効率の問題でもなくて、とっても見たいアーティスト、例えば2016年は私が好きそうなアーティストが教会(=アコースティック系)で数公演あり、これが時間の問題で全然見られない。かすることさえできない。悲喜交々なのです。
 
 毎年のこととはいえ、とてもフラストレーションが大きい。身はひとつしかないのだから、潔く諦めればいいものをーーー。どうしたら悔しがらずにライブを楽しむことができるのか、心の問題(そこまで大げさじゃないけど)がつきまといます。

 なので、なるべくオフ会場で数をこなし、メインは絞って行くのは当たり前で、それでも身をよじらせて「見られないよぉ〜」と泣くライヴがどれほど多いことか。なので数日前には現地入りして、フェス前にリリースパーティへ行ったり、そちこちのライブを見たりして、とにかく穴埋め(?)をしておくのが精神衛生上よろしい、と。

 そしてフェス3日目のこの日は、少し遅めに起きたせいもあり、こなすことができたオフ会場がたった一つ。HannesalholtのMyrra Rosでした。ミラは個人的にも大好きな人で、気品あるミニ・コンサートホールとして定着しつつある会場にぴったり。
 会場に私が大好きなエゲルト・ピエトゥルソンの絵画があるのもポイント。
 次に向かったのは音楽会場ではなく、このアイスランド・エアウエイブス・フェスの専用バスに乗って行くツアー(と言っていいのかな)。
 普通ならフェス中の忙しい時に私はひたすら会場を回ってます。そして、「フェスに来ているので会って話がしたい」というリクエストも、華麗にスルーしたりキッパリとお断りします。が、大統領官邸でアイスランド・エアウエイブスに来る業界関係者との懇親会となると、レベル違いで断りたくないし断れない。行きます!行きます!

 大統領官邸は別の機会にまとめてご紹介しようかとも思うので、ここは記念ショットだけ。
 6月に選出された大統領ご夫妻。この大統領はいい!百人近くになるかという人々を紹介され、その人のことをキチンとどう紹介されているかを覚えているなんて!職業柄とはいえ、やはり志がないとできないことだし、今回の大統領、給料値上げもしなかったし、数々の贅沢も断り、とにかく国民の側に寄り添って活動していることがよくわかり、とても評判がいい。直接話しかけてみて、その評判をすこぶる納得。

 大統領に会えたのはとてもよかったけれど、帰りのバスがなかなか出発せず、レイキャビクに戻れたのがムームの結成20周年コンサートに若干の時間的余裕があるかという時間でした。官邸ではお酒は飲んだけど、この時食事をどうしたのか、全く記憶が無い私・・・。例によってナッツとかチョコレートで凌いだのかな。

 私が大統領官邸に行っている間もレイキャビク市内のオフ会場ではあちこちで素敵なライブが行われていました。例えば写真ミュージアムで行われたSvavar Knuntur

 ホテル・マリーナ内のカフェで行われたEinarindra。ここは雰囲気も居心地もいいカフェなので、炎をゆらゆらと見つつ音楽も聴けて、心落ち着く場所です。

 そうかと思うと、エネルギッシュなヒップ・ホップ、ラップを聴かせるUlfur Ulfurは、先日のスタジオ・ツアーで出会ったグループでもありましたっけ。
 という訳で、私がレイキャビクに戻って向かった本日のメイン・コンサートはムーム結成20周年。ハルパの大ホールを使用。クロノス・カルテットが演奏に加わり、というか、オルヴァルによれば、この話はクロノス側が持ちかけてきたそう。ヴォーカルはシッラとギーザ。昔懐かしい曲が多く、そしてフェス一日目の夜に見た豪華メンバーでのコーラス隊も一部で加わり、メンツも内容も本当に豪華でした。
 それから特別ゲストのようにクリスティンが『Green Grass Of Tunnel 』を歌いながら登場!感無量。涙腺がぁ。
 ムームのライブは、私のアイスランド音楽歴とも重なり、一度もライブで聴いたことがないような懐かしく耳に残る曲も演奏してくれて、ビョークやシガーロスといった超メジャーとは別の私の心の琴線に触れて、とてもとてもしみじみ。そして20周年という記念をいっしょに祝えたことを嬉しく思ったのでした。前日のベッドルームの10周年も感深かったし。ということで二日続けで大ホールでじっくりとコンサートを鑑賞しました。

 で、その後の記憶がズドンと抜けていて、写真を見ても何だかよくわからない。たぶん、オブモンスターズは見たいけど、6月のSecret Solsticeでしっかり見ているし、Nasa会場は混むだろうから外で待つのもナンだし、夜中1時過ぎとはいえ、何度も見ているとはいえ、手の内を知っているからこそ楽しく聴きたくてKiasmosまで頑張ったのかな、と。

 今年こそアイスランドのヘビメタをと思っていたけれど、結局時間に間に合わず、お尻の方を見る事ができたのがThunderpussy(スケジュール的にみて、たぶん)。
 そして座れるカルダロンへ。時間的にはAmbattだけど、すいません記憶が飛んでます。
 お馴染みのKiasmos。二人とも大好きよ〜〜、お母さん見てるからがんばってぇ〜という感じ。お母さんって私のことです(笑)。
 そして私が大統領官邸に行っている間や、ムームの後、シバノ・ジョシアさんがNASA会場で撮ってきてくれたので、その素敵な写真をここでお裾分け。

 私にはこのヘアスタイルが気になって仕方がない(いい意味で)Glowie。Nordic Playlistのアコースティックな歌声がとてもよかったので、ライブだともっとダイナミックでよさそうな気配。

 そしてみんな大好きなOf Monsters and Menが登場。ステージの構成や展開も非常に手慣れてきているけれど、それでもみずみずしさを失うことがない彼らのライブは、いつ見ても心躍るものがあります。

 そしてオブモンのライブ後も、まだ2バンドの演奏予定があるため、まだまだ外では入場待ちの列が!
  私の印象でしかないけれど、今年は全般に人出が多いとはいえ、以前よりもちょっぴり運営側の配慮が行き届き、外で待つ時間も一時期よりもマシになったようでした。そしてフェスはまだ続きます(続きはこちら)。(小倉悠加/ Yuka Ogura)
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