当初は慣れなかった夜の存在しない世界、白夜。アイスランドの夏を体験するのもこれで5回目。さすがに慣れた。慣れたというより、この白夜がたまらなく楽しく、愛おしくなってきた。日照時間が延びて、あれもこれも気兼ねなくできるようになるこの季節。何となく、どことなく、心が浮き立つのが私自身の中にも感じられるようになった。
白夜、それは日の出と日の入りが混じり合い、暗くなる時間が存在しない日。もっと正確にはたぶん、日の入りと日の出が夜中12時をまたぐかまたがないかということではないかと思う。レイキャビクでは確か6月9日から20日間程度が、夜中12時以降が日没で、日の出が1時半頃の真の白夜となる。
どんな感じかといえば、南西向きのベランダ側の夜中1時頃がこの写真。こっくりとしたピンク・クリームと、くっきりとした青さのコントラストがドリーミーだ。写真はどちらも2019年6月22日撮影。
北東向き側夜中1時半過ぎがこれ。夕焼けと朝焼けの混ざった、神秘的な黄昏色をしている。
どちらの向きも素晴らしい空の色で、毎日うっとり眺めることになる。が、もう少し暗くなってから寝ようと思っていると、鳥のさえずりが聞こえ始めて、パーっと周囲が明るくなってくるため、暗くなるならないは無視して寝床に付くのが正解。明るい夜を知らない日本人としては、非常に眠りにくいが、5年目にして割合慣れてきた。
以下の3枚は6月11日に撮影したもの。あまりにも色鮮やかで素晴らしかったので、記念として置いておく。
アイスランドはオーロラ狙いで観光に来る日本人が多いが、夏のこの季節も日本では体験できない白夜がある。そして日照が長いため、目一杯観光もできる。訪れるに価値ある季節だ。