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3:ウエスト・フョルズルに到着、ムーギーソン家訪問で新譜ゲット!

アイスランドのことが心配で、心ここにあらずの ICELANDiaです。が、私が心配したところで何の足しにもならないので、とりあえずはブログを通して、アイスランドを知っていただくことに務めたいと思います。
 今回のアイスランド旅行、10月12日のイサフョルズルの分は既に現地でブログをアップしていますが、前回書かなかった部分を少しお裾分けしますね。
10月12日(日)ウエスト・フョルズルの中心地、イサフョルズルへ
10:45 家を出発
 宿泊していた友人宅から出て、14日から宿泊するホテルに大きな荷物を預かってもらい、それから飛行場へ。レイキャビクが小さな街であることは重々承知でも、飛行機の出発時間まで1時間しかなくて、まだ自宅にいて大丈夫かと、日本の首都圏の物事が身に染みてしまっている私は内心焦るのですが、全く問題ありませんでした。ホテルに寄っても国内便空港には出発30分前には到着していました。それに、30分前しか搭乗手続きが始まらないので、ちょうどいい時間。
11:45 イサフョルズルへのフライト
 私がイサフョルズル行き(エアー・アイスランド)の搭乗手続きを終えると、どこからともなく、ギターを持った男性が列に並びました。それがムーギーソンで、結局彼は飛行機でも私の隣の席でした。*ムーギーソンというのは、アイスランドでは超有名なロック歌手で、日本での来日公演も数回アリ。
 特にインタビューしたわけでもないので、録音も何もしていませんが、機内での会話を少しお裾分けしましょう。
 Yuka「最初に会った時から思うと、ムギもアーティストとしてすごく大きく成長したよね。去年は特にいろいろな雑誌の表紙にもなっていたし、アートの基金から最大の援助額が出たって話も読んだわ。おめでとう」
 Mugison「有り難う。君の方も上手くやってるみたいだね。激動の5年間だったけど、よき年月だった。日本にも何度か行けたし。最後に行ったのは2-3年前かな。またそろそろ招待してほしいよ。」
 Y「今はツアー中?」
 M「そう、ツアーの途中、ヨーロッパ、北米、それからまたヨーロッパ。最初はバンドと回ったけど、費用もかかるし、各人の都合もあるんで、今は3人でまわってる。キーボードのダヴィッズとエンジニアとね。」
 Y「ダヴィッズって、フリスの?」
 M「そう。面白いヤツで、旅していてもすごくいい感じだ。家族と離れてのツアーだから、気の合う仲間じゃないと音楽にも響くし。」

 Y「家族といえば、今はパパなのよね。」
 M「2歳と3歳の男の子がいる。楽しいよ。ツアー中はなかなか帰れないから、早く顔を見たいよ。君も子供がいるんだよね。」
 Y「ウチは15歳。子供っていうより、もう半分大人ね。海外に出る時はいつも置いていくのが心配だったけど、もう大丈夫。自分でカップ麺でもレトルトでも食べられるし。母親として少しばかり罪に感じるけど、仕事は仕事だし。
 ところで今年のAirwavesには出ないの?毎年ムギがどこかの小屋のトリになるから、今年はどこかな?って見たら、名前が無い。」
M「ずっと毎年やってきたから、飽きられてもと思って、今年は出演申請しなかった。」
Y「初めてムギのライブを見たのが、2003年のAirwavesデビュー・ライブで、火事になったPravdaだったよね。あの時、ライブ中はずっとアイスランド語で話していたのに、私の顔を見た瞬間、英語でしゃべり始めてくれたでしょう。あれはすごく感激して、いつかお礼を言いたいと、ずーっと思ってたの。随分と遅いけれど、あの時はどうも有り難う。」
 M「あぁ、そんなこともあったね。ユーカの姿を見て、そういえば外人も来てるんだったと思い出して、それで切り替えたんだ。こちらこそ思い出させてくれて有り難う。」
 Y「で、本当に今年はAirwavesに出ないつもり?」
 M「(にが笑い)。なにせずっと家を開けてたから、家族の意見も聞いてみないと。」
 Y「なるほどね。確かにそうだね。夫が数ヶ月ぶりに帰って、翌日また居なくなられたら、私だってヤダなぁ。」
 M「(笑) だろう!相談してみなきゃ分からないけど、家にいないとマズイ雰囲気になるかもしれないし」
 それでも、もしもシークレットギグをやれるようなら、携帯メールで知らせるからと、約束してくれました。
12:30 まずはイサフョルズルの街へ
 飛行機は定刻に到着。道中揺れる場所があり、「ここらへんは山が多いから気流が乱れて揺れるんだ。怖がらなくて大丈夫」とムギ氏が教えてくれたけど、プロペラ機だし、ちょっと怖かったかも。
 空港は風光明媚です。


 空港でレンタカーを借りる。窓口に人がいず電話で呼び出す。メールではレンタカーのコンファームが来ていたのに、システム上は存在していないという。が、
「システムがおかしいのよ。よくあることだから大丈夫」と担当者の女性。観光はシーズン・オフなので、車が全く無いという事態でもないため、とにかく何とかなりました。
 ホテルの部屋に荷物を置き、外に出てレストランやカフェを見つける時間が惜しくてホテルで昼食。
 イサフョルズルの中心部といっても、こんな感じで超まったり。


14:00 とりあえずはウエスト・フョルズルの北側へ
 しかし空港のある街にしては小さい!あまりにも可愛くて笑ってしまうほど。街の端から端まで、歩いて15分?程度のような気配。
 街の規模はやたら小さくても、自然のスケールはやたら大きい!5分も車を走らせると、そこはもう大自然。対向車も20-30分に一台程度。景色は、こんな感じのが刻々と変わっていって、本当に雄大で美しい。


 道路はフィヨルドの外側を通っているので、景色の片側は雄大な自然で、反対側は山肌に面しています。その山肌には滝があちこちにあり、これがまた美しい。滝もそのうち食傷気味になりますが、レイキャビクという大都会から到着したばかりの私は、まだまだ滝が珍しく、美しく、しょっちゅう車を止めるので、なかなか先へ進めない。


 この建物はムギちゃんが住んでいる街の唯一の社交場らしきレストラン。現地から書いたブログでは夕方の写真でしたが、これが昼間撮影したもの。


 内部はハロウィンの飾り付けでした。大きな魔女のポスターが貼ってあるのは、トイレのドア。


 とにかく雄大な光景がずーっと、ずーっと続き、日暮れ時はこんな感じ。街の灯りがいい感じでしょう。


 夕食はSudavikのダイナーでラム肉。高級レストランにはない野性味溢れるラムのリブで、カリカリに焼いてある部分が特においしかった。あぁ、アイスランドのラム肉の味だぁ!アイスランドのラム肉は、山のコケなど、ごく自然なものしか食べてないので、臭みが無くて本当に美味しい。

 そして前述のブログに記したように、ムギソンの自宅へ。その時に観光指南で書いてくれたメモがこれ(個人名や番号は伏せてあります)。


 お宅にお邪魔したのは夜8時頃。パパが久々に帰ってきたので子供達が興奮して落ち着かない、と彼女(奥様)が嘆きながらも、すごーくうれしそう。
 ムギのお宅は部屋がすごくシンプル。子供がいるにしてはスゴイと思ったら、
 「先日、鍋を火にかけたまま忘れてしまって、それが焦げて壁に色がついて家中が焦げ臭くなってしまったの。だからこの前壁を塗り直したばかりで、カーテンも含めて本来部屋にあるべき物が全部倉庫の中なのよ。」
 なんと、火事にならなくてよかった。
 「彼が帰宅するまでに何とかしたかったけど、ちょっと間に合わなかったの」
 夫を気持ちよく、暖かく迎えてあげたいその気持ち、よく分かります。ルンナルさんは目元がとてもチャーミングな、愛らしく美しい女性です。
 スタジオを見せてもらい、仕入れたCDにサインをもらい、観光指南をしてもらい、帰り際に再度ムギちゃんに「で、Airwavesではプレイするの?」と尋ねると、「ええと、演奏したいことはしたいけど、家族と相談しないとね」と言って、彼女の顔色を伺ったその表情が、何とも微笑ましかった。
 それを聞いた彼女はにわかに険しい表情になり、”数ヶ月ぶりに戻ってきて、また明日から家族と離れる気?!”というような気迫で、これまた心模様がよく出ていて、あぁいい夫婦だなぁと心温まるものを感じました。


 「なるほど、彼女の顔を見る限り答えはノーね。私も子持ちの主婦だから、その気持ちはよく分かるわ。ゆっくり休んで、家族との時間を大切にしてね」というようなことを言ってお別れしましたが、どうもムギはやりたいみたい・・・。さて、どうなるでしょうか。
 ムギちゃんことムーギーソンの最新アルバム『Mugieboogie』は現在サイン入りのCDを ICELANDia音楽ショップで発売中。ご購入はこちらから(ショップ閉鎖)。ムギソン・ワールドの詰まった内容の濃いアルバムです。
 このアルバムのジャケットは、街中の人が総出で折ってくれたもの。雰囲気のある黒いジャケットも、30ページ以上もある素敵なブックレットも聖書用の紙で、「近所の印刷所へ行って、一番安い紙はどれ?と尋ねたら、売れ残りの聖書の紙だと言われたから」だそう。

このアルバムは世界発売されていますが、本人によれば日本盤は地元で作ったものではないとのことです(日本盤はボーナストラックがあるようなので、日本盤もよろしく)。 ICELANDiaで扱っているのは、ムギソンの自宅からの直輸入版です。 (小倉悠加 / Yuka Ogura)

Oct 12, 2008 I made my first visit to Isafjordur. Gorgeous views everywhere. Many thanks to Mugison and Runa for letting us visit your lovely home/sutdio. Yuka

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